感染の拡大が止まりません。東京都の専門家からは「災害レベルで猛威を振るう非常事態」と、これまでにないほどの強い危機感が示されています。 東京・大手町にある自衛隊の大規模接種センター。新型コロナウイルスのワクチン接種のため、12日も大勢が訪れていました。東京都が12日、新たに発表した感染者は4989人。重症者は218人で過去最多となりました。重症者の年齢層は以前より低くなっていて、40代と50代が実に6割を占めています。 「まずワクチンもぜひ、若い方も打って頂きたい」(小池百合子都知事 先月28日) 「40代50代の接種を受けていない方々には、ワクチン接種をできるだけ早くお願いしたい」(小池百合子都知事 今月2日) 小池知事は重症化している40から50代のほとんどがワクチン未接種であるとして接種を呼びかけますが、12日、国の大規模接種センターに来ていた人に話を聞くと・・・ 「(どの区でも)予約が取れる状況にしてから、言って欲しい。もう少し、(予約が)取りやすいようにして頂ければ」(40代 杉並区から来た人) 「予約がいっぱいで、区の接種もいっぱいですし、区の病院も予約が9月とか10月とかでないと受けられない状態」(50代 葛飾区から来た人) そもそも住んでいる自治体で、なかなか接種の予約が取れないという声が多く聞かれました。ただ、感染拡大は待ったなしの状況です。 最新の感染状況を分析する東京都のモニタリング会議。専門家から出たのは、これまでに無い強い言葉でした。 「“災害レベル”で感染が猛威を振るう非常事態である。もはや災害時と同様に、自分の身は自分で守る。感染予防のための行動が必要な段階である」(国立国際医療研究センター 大曲貴夫 医師) “災害レベル”の非常事態。7日間平均の新規感染者数が、この2週間で倍増しているとして、自分の身は自分で守る行動が必要と訴えました。 こうした中、12日に会見を行ったのは都内6の自治体の区長ら。現在はコロナ禍の中で最も深刻な状況であるとして、全国への感染拡大を防ぐため東京など「感染爆発エリア」へのワクチン重点配布を訴えました。また、入院待機中の陽性者に酸素投与を行う「酸素ステーション」の増設などを提言しました。
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