投稿者 : tanko 投稿日時: 2021-07-24 09:36:11 (67 ヒット)
人首城主の沼部氏の家老を務めた佐伯氏の屋敷を再活用し、佐伯家出身の詩人・佐伯郁郎(1901ー1992)が残した文学資料の調査や展示などを行う江刺米里の私設文学資料館人首文庫(佐伯研二館主)に市内外から注目が集まっている。6月末には一関市の市民講座受講生が足を運んだほか、今月17日は花巻市シニア同窓学院(佐藤富雄学院長)の「ぶらり探訪クラブ」のメンバーたちが訪問。佐伯館主(71)から宮沢賢治ゆかりの人首町について解説を受け、知識を蓄えた。
文学資料が残る知識の宝庫としてだけではなく、クラフト市やコンサートの開催など地域住民の憩いの場としても親しまれている人首文庫。埼玉大学有機農業研究会は、江刺地方と宮沢賢治の関わりや地域の伝統芸能などを通じ、有機農業の研究に取り組むフィールドワークの拠点としても活用している。今年5月には、民放のテレビ番組でも紹介され、注目度が高まっている。
17日来訪した同学院は、生涯学習を通じて豊かな人生を送ることを目的とする「ぶらり探訪クラブ」の活動の一環で来訪。約30人が訪ね、文庫内の資料を見学した。江戸時代の香りが残る佐伯邸では、同研究会が制作し、江刺米里の英雄・人首丸や賢治ら江刺地方に縁が深い人物を題材にした紙芝居「ひとかべまち」を鑑賞し、人首の歴史に理解を深めた。
参加者からは「人首丸という名前を初めて聞いたが、実在する人物なのか」という質問があり、佐伯館主は「お墓や観音像もあり、調べてみると実在した人物の可能性が高い」と応じた。
同学院事務局の佐々木昭さん(72)は「クラブの活動は見る、歩く、聞くが三本柱。賢治との関わりが深い人首は期待が大きいスポット」と声を弾ませた。
同文庫には今後、市内のほか盛岡市の団体の訪問も予定されているという。
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