「スロードリンク」を提唱
「飲み放題パーティープランに代わる新たなプランのご紹介」として、同社ホームページに掲載されたお知らせにはこう書いてある。「『多量飲酒の防止』、『お客様に安心してご飲食いただける環境づくりの強化』、『スロードリンクの推進』の観点から、3月17日以降は、酒類の飲み放題を終了させていただくことといたしました」
「スロードリンク」とは耳慣れないが、キリンシティ広報によると、キリングループが提唱するお酒の楽しみ方の一つで、「量を飲むのではなく人と語らい、食事とともにスマートに心地よく飲む、これからの時代の飲み方」を指すらしい。酒はほどほどに「メインディッシュはあくまで会話」といったところだ。
記者は、大学時代から飲み放題にお世話になってきた。値段を気にせず、自分のペースで好きなだけお酒を楽しめる。ビールやハイボールは外せないが、メニューを見て、普段はあまり飲まない酒を選ぶのも楽しい。「飲む量や飲み方は、消費者に委ねてほしい。なぜ酒類メーカーが自ら酒の消費を抑えるようなことをするのか」。キリンHDの溝内良輔・常務執行役員(CSV担当)を訪ね、そんな疑問をぶつけてみた。
世界的に高まる飲酒リスクの意識
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