2021年7月27日 / 11:40
氷川とヤマザキマリは約3年前、共通の友人との交流の中で意気投合。2年ほど前に氷川から軽い気持ちで作詩をオファーしたところ、「いいですね、やりましょう!」と二つ返事で承諾し、氷川を知った上でストーリーを描いたとのこと。歌詞は1年前に完成。シャンソンの世界になって仕上がり、大きな愛の歌になっているとのこと。
◎氷川きよし コメント
マリさんの見る世界というのはすごく広くて、大きな世界を持っていらっしゃる。
素晴らしいもの、感動するものをたくさん書かれている大作家の先生でいらっしゃる、そのマリさんに、ちょっと気軽に「歌、作ってもらえないですか」みたいな感じで言ったら、 「いいですね、やりましょう!」って、すごく男らしい潔さでご快諾いただき、書いてくださいました。それで出来上がったのが、こんなに素晴らしいシャンソンの世界になって仕上がりまして、木根さんのシャンソンの世界は、まさに令和のシャンソンだなって思いました。本当に気持ちがストレートに伝わってくるし、この作品も長く歌っていける曲になったんじゃないかなと思っています。要は、全ては”愛する”しかない。生まれてきたら愛するしかない。人を恨んだり、憎んだりすることには何の答えもないし、ただ、怨嫉(おんしつ)と人に対するネガティブな気持ちっていうのは、何にもならないっていうことを感じさせてもらいました。好きになった人をただ、まっすぐ愛すればいいっていうことが、やっぱり答えなんですよね。生まれてきて、産声あげたらまず、一番最初にお母さん。赤ちゃんが母乳を求めるように、とにかく、人を愛せばいいってことがすごくわかりました。自分に嘘をつかないで、ありのまま、自分のまま愛すれば、そこに自ずと道は拓かれていくんだよ。そういう想いと、喜びも悲しみも全部自分を作ってくれる大切なものなんだよということ。哀しみとか、失敗したことがダメなことじゃなくて、それをバネに、それが私の魂として、今、現在を生きて、今があるんだよ。そういう背中を押してもらえる素晴らしい作品に出会いました。
◎ヤマザキマリ コメント
友人としての氷川さんは、裏表のない、悩み事は忖度なく口から溢れ出てしまう実直なお茶目さと、同時にガラスのような繊細さに燃えたぎるような情熱をたたえた人です。たとえ傷つくのがわかっていても、怯まずに悲しみや辛さと向き合える勇気を備え、それを良質のエネルギーに転換して人々を元気にさせる氷川さんは、まさに表現者という名の可憐な勇者だと言えるでしょう。
重い扉を解き放ち広い空へ向けて両手を広げているような、そんな氷川さんの声を思い浮かべていたら出てきたのが「生まれてきたら愛すればいい」という、今回書かせていただいた歌詞のフレーズでした。この世に生まれたら、素直に、そして精一杯生きることを謳歌すればいい。それはまさに氷川さんの生き方から教えてもらった言葉でもあるのです。
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