どうなる五輪マラソン、競歩 7月に記録的暑さの北海道
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東京オリンピック(五輪)のマラソン・競歩が8月5~8日、札幌市内で開かれる。北海道は7月、記録的な暑さに見舞われ、札幌市内でも21年ぶりの猛暑日を観測した。競技開催日も最高気温、最低気温ともにかなり高い予想で、暑さ対策が急務となる。
気象庁によると、30日は羽幌町で31・2度を観測し、38年ぶりに観測史上最高気温を更新。道内にある173の観測地点のうち55地点で、観測史上最高が今年記録した数値となった(30日現在)。要因は日本に夏をもたらす太平洋高気圧だ。7月中旬は東日本の広範囲に張り出して梅雨明け後の猛暑をもたらしたものの、その後は後退。北海道付近だけを覆い続けている。
東京五輪の競歩とマラソンの開催地である札幌市中心部では7月19日、21年ぶりの猛暑日となる35・0度を記録し、28日も35・1度まで上昇。元々の開催地だった東京都心と最高気温を比べると、関東甲信が梅雨明けした後の13日間のうち、4日間は札幌が上回った。都心ではまだ猛暑日の観測はない。
マラソンが始まる午前7時時点の気温をみると、16日以降の平均は東京26・4度に対し、札幌24・6度と1・8度下回る。競歩開始直後の午後5時では東京30・1度、札幌28・2度。気温に加えて湿度や照り返しなども考慮した「暑さ指数」は、午前7時で東京26・9、札幌24・1となる。湿度が東京の方が高いことが影響しているようだ。
とはいえ、競技がある8月5~8日の札幌の予想最高気温は「かなり高い」とされる30~32度が続いている。総務省消防庁によると、25日までの1週間に熱中症で救急搬送されたのは全国で8122人だが、北海道は都道府県別で2番目に多い546人。死者は全国で23人で、北海道が最多の4人を占めた。
マラソンと競歩が2019年に札幌に移ったのは、国際オリンピック委員会(IOC)が東京の暑さを懸念したからだった。
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