「大沼ワルツ」は、道南の景勝地・大沼がおもな舞台。北海道駒ケ岳の裾野に広がる、厳しくも美しい土地の開拓に入った3兄弟のもとに、山梨から3姉妹が順繰りに嫁いできて、知恵と思いやりでさまざまな困難を乗り越えていく。
にわかに信じがたいような3組の夫婦の物語だが、「大沼のハイカラで自由な風にひかれてやってきた3姉妹と、その家族の実話を基に書きました」(谷村さん)。
約20人が登場人物ごとに読み分ける「群読」で、作品の世界を立体的に浮かび上がらせる。3兄弟の役として函館の落語家ら男性3人が賛助出演し、「大沼弁」を披露。背景のスクリーンには、大沼の雄大な自然や異国情緒ただよう函館の風景などを映し出し、臨場感を醸し出す。
谷村さんは「土地の言葉や会話に息吹を吹き込んで、思い思いに読んでもらえたらうれしい」と期待している。午後1時半開演。入場無料。人数は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため85人に限定する。問い合わせは函館朗読奉仕会の今井さん(0138・57・6008)へ。(阿部浩明)
関連ニュース
Related Keywords