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ベネディクト・カンバーバッチ主演のスパイ映画『クーリエ:最高機密の運び屋』:紀伊民報AGARA

 20世紀政治史の闇に葬られた米・ソ諜報戦を題材にした本作の監督は、舞台演出家として名高いドミニク・クック。抑制を利かせた演出で、スパイ映画ならではの味わいと平凡な男のスペクタクルを見事に描き切っている。  予告編は、ごく平凡なセールスマンの主人公グレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)が、CIAとMI6からスパイに任命されるシーンから始まる。時は1960年、東西冷戦下のロンドン。東欧に出張が多いため警戒されにくいという理由で課せられた任務は、ある人物と接触し機密情報を持ち帰る“運び屋(クーリエ)”だった。  最初は「僕をスパイに?」と信じられない様子で笑うウィン。ソ連軍の協力者であるオレグ・ペンコフスキー大佐(メラーブ・ニニッゼ)と相対するシーンでは、「酒は強い�

ベネディクト・カンバーバッチ主演のスパイ映画『クーリエ:最高機密の運び屋』

 20世紀政治史の闇に葬られた米・ソ諜報戦を題材にした本作の監督は、舞台演出家として名高いドミニク・クック。抑制を利かせた演出で、スパイ映画ならではの味わいと平凡な男のスペクタクルを見事に描き切っている。  予告編は、ごく平凡なセールスマンの主人公グレヴィル・ウィン(ベネディクト・カンバーバッチ)が、CIAとMI6からスパイに任命されるシーンから始まる。時は1960年、東西冷戦下のロンドン。東欧に出張が多いため警戒されにくいという理由で課せられた任務は、ある人物と接触し機密情報を持ち帰る“運び屋(クーリエ)”だった。  最初は「僕をスパイに?」と信じられない様子で笑うウィン。ソ連軍の協力者であるオレグ・ペンコフスキー大佐(メラーブ・ニニッゼ)と相対するシーンでは、「酒は強い�

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