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　この女性は、ファベーラと呼ばれる貧困街の一つ、パライゾポリス地区に住むエリザンドラ・セルケイラさん（32）。活動の原動力は、「死ぬことを覚悟しました」というかつてのDV被害体験だ。 DV被害者を出したくないと、女性の自立支援活動をするエリザンドラ・セルケイラさん（右）。経営するレストランでデザートを調理する従業員を見守る＝サンパウロで2021年7月13日、山本太一撮影 　セルケイラさんは2010年、内縁関係にあった男性から自宅で暴行され、「殺すぞ」と首を絞められた。離別を決意し、男性の兄に相談したところ、それを知った男性が逆上したのだ。この時はどうにか逃げ出して一命を取り留めたが、その1年ほど前から暴力はエスカレートしていた。 　実は当時、セルケイラさんはこうした悩みを周囲に相談�

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