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　通常の大外刈りは軸足を踏み込み、相手の懐に入って一方の足で刈る。「大野型」は刈り足からノーモーションで入るため、察知しづらい。さらに、通常は前傾姿勢で掛けるが、大野選手は逆に上半身を反らせた状態で技に入るため、その反動が刈り足の爆発力につながっていた。 　細川さんは「姿勢が反ると技を返される怖さがあるから普通はできない。大野独自の技です」と強調する。 　柔道私塾・講道学舎（閉塾）時代の恩師、持田治也さん（５６）が独自の柔道理論に基づいて編み出しながら、「ついぞ体得できなかった」技がベース。大野選手は中学３年で授けられ、習得に少なくとも５年を要した。強靱（きょうじん）な体幹の反動を利用し、勝負の局面を打開する大外刈りを、持田さんは「剛弓」に例える。 　細川�

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