「良い母親の仮面をかぶっている」と警察は妻に…長男と離され１年半　乳幼児揺さぶられ症候群に無罪相次ぐ

　しかし、近年、赤ちゃんの頭を激しく揺さぶると起きる「乳幼児揺さぶられ症候群（ＳＢＳ）」を巡り、無罪判決が相次いでいます。虐待ではなかった、ということです。
　「虐待をしていないのに、親子が引き離されるなんてことがあるのか」。児童相談所が子どもを家庭から引き離す「一時保護」の取材は、そんな疑問からスタートしました。
長男が入院した時に折った千羽鶴を手に当時を振り返る菅家さん
　警察からは「良い母親の仮面をかぶっている」と心ない言葉もぶつけられたそうです。夫妻が依頼した医師が「転倒が原因」との意見書を出し、妻は３か月後に不起訴となりましたが、長男は家庭に戻されず、離ればなれの生活は１年半に及びました。
　ＳＢＳを巡っては近年、医学界で「家庭内の転倒でも起きる」との見解が知られるようになっています。
　「虐待は絶対に許されません。同じように虐待がないのに子どもが親から引き離されてしまうこともあってはならないはずです」と訴えます。
　取材では、虐待が急増する中、現場で制度疲労が起きている実態が見えてきました。

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