コロナ禍　新形式試みる　動画で学ぶ「おかげさま」　地域福祉充実へ講座（市社福協）

投稿者 : tanko 投稿日時： 2021-07-01 09:40:11 (98 ヒット)
　地域福祉の充実につなげてもらおうと、市社会福祉協議会（田面木茂樹会長）が毎年実施している「地域で暮らし続けるための『おかげさま』を学ぶ講座」。本年度は、新型コロナウイルス禍でも感染防止を図りながら受講機会を創出しようと、インターネットでの動画配信など、新形式での実施を試みる。ネット環境がない住民や団体向けには、ＤＶＤの貸し出しや職員が必要機材を持ち込む出前講座も行う。いずれの形式も受講無料。市社福協は「本来は集合して研修を開催するのが理想的だが、動画配信などを通じてより多くの人に参加してもらえたら」と呼び掛けている。
　市民が地域福祉に関するさまざまなテーマについて学ぶ機会を設け、身近な実践事例に触れながら暮らしやすい地域づくりを考えることを目的に通年で開催している講座。昨年度は、新型コロナの影響で４、５月の講座が中止となったほか、会場を分けて講座の映像を別室で視聴してもらうなど試行錯誤しながら実施した。
　今年２月には、市内のボランティア団体が事前に収録したＤＶＤを配布して、自宅にいながら受講できる取り組みを展開。「家の中でも講座に参加することができて良かった」と好評の声が寄せられたこともあり、新型コロナの感染拡大を防止しながら参加者に少しでも安心して受講してもらおうと、新しい形式での講座実施を決めた。
　受講方法は▽市社福協ホームページ（ＨＰ）から動画を視聴▽ＤＶＤ貸し出し▽出前講座ーーの３通り。１本３０ー４５分程度の研修動画を、動画投稿サイト「ユー・チューブ」で配信する。ＤＶＤには、配信動画と同じものを収録し、市内５支所で無料貸し出しを行う。数に限りがあるため貸出期間は最長で２週間。出前講座は、行政区などの小地域単位で企画する研修に、職員が音響機材や研修動画を持ち込む。
　動画は６講座あり、地域福祉関係が▽社会福祉協議会と共同募金について▽第３次地域福祉活動計画について▽ご近所福祉スタッフの手引きについて▽コロナに負けない！『いまできる』地域福祉活動ーーの４本。メンタルヘルスがテーマの「いなか坊主のおはなし」は、「不安との向き合い方・今を生きること」「観音経のおはなし・１分脱力＆１分瞑想」の２本を用意する。講師は、市社福協職員のほか、妙見山黒石寺の藤波大吾住職が務める。
　市社福協は、新型コロナワクチンの接種が順調に進み、さまざまな規制が緩和された場合には集合形式での研修会開催も検討している。市社福協地域福祉課の岩渕達也課長補佐（３７）は「コロナ禍で何に取り組めばいいか分からない人も多い。人と人がつながる機会が少なくなっているが、講座を通じてつながるヒントを探ってもらえたら」と活用を呼び掛けている。
　動画の提供期間は、７月１５日から１２月２７日まで。問い合わせ、申し込みは最寄りの市社福協各支所か地域福祉課（電話２５・６１８８）へ。
写真＝動画配信などの形式で実施する「おかげさまを学ぶ講座」の映像をチェックする市社会福祉協議会の職員

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