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 中でも田辺の「スイーツ好き」は“鉄板”で、田辺オススメのスイーツランキングが番組内で発表されたり、田辺プロデュースのスイーツが発売されるなど、本格的だ。そのうち「ぼる塾・田辺のスイーツ本」が出版されそうな勢いまである。
 2位の【マヂカルラブリー】の野田クリスタルも、野田考案のゆるいゲームがソフトとして発売されたり、筋トレ好きが高じて、先ごろ自身が全面プロデュースしたパーソナルジムを開設するなど、多分野で注目されることが多い。YouTubeのCM「好きを仕事にする」ではないが、ここにきて「好きが仕事になる」芸人が増えているようだ。
 コロナ禍のテレビ界において、お笑い番組やネタ番組が増えている傾向にあるが、“芸人が出演できる”情報番組やバラエティ番組の幅も増えているのもその要因のひとつ。
 これは、今年3月末にスタートした朝のバラエティ番組『ラヴィット!』(TBS系)の麒麟・川島明や、『ヒルナンデス』(日本テレビ系)でウッチャンナンチャン・南原清隆がMCを務めている影響も大きいだろう。もはや“老舗”といえる『スッキリ』(同)の加藤浩次、『ノンストップ!』(フジテレビ系)の設楽統もしかり、芸人がMCだからこそ、ほかの芸人も出演しやすく、芸人を“おいしく”見せるという構図も成立する。
 しかし、芸人のお笑い“以外”への進出の源流には、映画監督としてパルム・ドール(カンヌ映画祭最高賞)を獲得した北野武(ビートたけし)や、トレンディドラマに主演するなど“面白くてモテる芸人”の先駆けとなった明石家さんま、著書『遺書』が年間ベストセラー1位になったダウンタウン・松本人志といった先人たちの活躍があることは間違いない。松本や爆笑問題がコメンテーターとして活動しはじめて以来、芸人たちが情報番組でコメントすることは今や当たり前となっている。
■ジェンダーバイアスにとらわれない令和の女性芸人
 昨年の年間3位に続き、上半期でも3位をキープした【3時のヒロイン】。彼女たちは、花王ロリエ『朝までブロック』のテレビCM「朝7時のヒロイン」編に出演中。これまで女優やモデルが務めることが多かった生理用品のCMに、女性芸人が起用されるということも一つの時代的な流れか。“生理用品のCM”といえば研ナオコが先駆とされるが、当時は研もコミカルなノリをウリにしていたことから、ある種の“先祖返り”といえなくもない。
 ちなみに昨年からテレビ東京では、『生理CAMP』という“生理”をテーマとした特番やオンラインイベントを発信しており、地上波放送時には大きな反響があった。番組ではバービーや黒沢かずこ(森三中)などの女性芸人が多数出演。デリケートでタブー視されていたテーマも、女性芸人が自らの思いを発し、問題提起となる場を切り開いてくれてるかのように見える。
 また、1位の【ぼる塾】は現在、メンバーの酒寄希望が育休中。今後は誰が出産を迎えても「いつでも育休OK」のルールを設けているといい、“福利厚生漫才師”という新しい女性芸人の形を作っていきたいとまで語っている。
 振り返ると、女性芸人の意識改革は確実に進んでいるといえる。「女芸人」と呼ばれていた時代から活躍する渡辺直美やバービー、その中心的存在でもあった森三中・大島美幸が妊活をし、芸人だけではなく女性としての幸せも選んだ影響は大きいだろうし、横澤夏子がお笑いの劇場に託児所を設置する運動を行なう流れにもつながっている。
■お笑い系コンテストにも影響及ぼす…若手に限らず古いルールを変えていく動きも顕著
 男性芸人では、4位の【おいでやす小田】は『R‐1ぐらんぷり』(フジテレビ系)で5年連続決勝進出、6位の【おいでやすこが】は、おいでやす小田とこがけんからなるお笑いユニットだが、『M‐1グランプリ2020』(テレビ朝日系)で準優勝している。おいでやす小田は、『M‐1グランプリ2017』でも、ゆりあんレトリィバァとのユニット・おいでやすレトリィバァとして出場するなど、その活動は自由自在。
 彼らの異色の活動結果として、『キングオブコント』(TBS系)は2021年度大会より即席ユニットの参加を認めるなど、ルールを改定。大会を運営する『キングオブコント』事務局は、「ピン芸人の皆様や新たなユニットでの参加により、笑いの化学反応が起きて、これまで以上に大会が盛り上がることを楽しみにしています。今まで出場の資格や機会がなかった芸人の方々のご応募をぜひ、お待ちしています」とコメント。この改定に対し、出場権を得た芸人たちはSNSなどで喜びの声を上げたが、おいでやすこがの躍進が大きな影響を与えたことは間違いなく、今後もお笑い界のルールを変えていく動きがどんどん出てくるだろう。
 日本のお笑いといえば長い歴史があり、一般庶民に親しまれてきたコンテンツだったが、かつては芸能界の中でも軽んじて見られることが多かった。しかし、ツービート(ビートたけし)やダウンタウン(松本人志)などは自分たちの笑いに社会風刺も取り込むことで、見る側を秤にかける“インテリジェンスな笑い”を開拓し、芸人の地位を向上させた感がある。そして今、お笑い界の“進化”は加速度を増し、お笑い“以外”のところでも「これは違う」「自分はこう思う」「こう変えていきたい」など、積極的に発言しはじめた。いわば、お笑い芸人たちがインフルエンサー化しているのだ。
 一昨年に大ブレイクしたEXITは、今では若者のオピニオンリーダー的な立ち位置になっているし、上半期1位の【ぼる塾】も「体張るのNG!水着NG!大食いNG!」と、いかにも的な女性芸人の芸を拒絶している。
 今回のランキングからは、海外のコメディとは一線を画し、独自の進化を遂げる“日本のお笑い界の姿”が垣間見えるようだ。今後のお笑い芸人たちのさらなる“変化”に注目していきたい。

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