男性介護者は孤立しがち　39％「悩み話せない」　高松の団体が調査

　男性の介護者でつくる「さぬき男介護友の会」（高松市）が、家族らを介護する男性と、担当のケアマネジャーを対象に行ったアンケートの結果をまとめた。男性はプライドなどが邪魔をして介護の悩みを相談するのが苦手で、孤立しがちな傾向が浮かび上がった。同会は「ケアマネジャーと共有して孤立化を防ぐ一助にしたい」としている。
　同会には高松市などで妻や親の介護をする50～80代の男性約20人が参加し、情報交換などを行っている。アンケートは2020年12月～21年4月に実施し、高松市内の男性介護者約280人と居宅ケアマネジャー約130人から有効回答を得た。
　男性介護者に「介護者向けの集いに参加して悩みが話せるか」と聞いたところ、「抵抗が強い」「できない」と回答した人が全体の39％に達した。同会の森寛昭会長（78）は「女性は日常的に家族や友人に介護を含めた生活の悩みを相談できる人が多いが、男性は家庭の悩みを外で話すのが苦手。介護の要点のみをケアマネや医師など専門家に聞こうとする傾向がある」と分析する。森会長自身もアルツハイマー病の妻（78）の介護を長年続けている。
　また、ケアマネに対し、孤立した男性介護者の担当経験を聞いたところ、「担当している」または「担当したことがある」との回答が54％に上った。孤立化の要因については「男性特有の頑固さ」が30％、「プライドがあり介護を隠す」が23％、「弱音を吐かない」が12％だった。
「ケアメンカフェ」のオンライン会議で語り合う男性介護者や専門家＝森会長提供

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