そして、2日に茨城県医師会および県下26の医師会等による中止要請があったことに触れ、「仮に開催する場合であっても、更なる入場制限措置等を講じ、参加者の会場外での行動を含む感染防止対策に万全を期すことを要請されています」と説明。「先行受付の段階で、既に収容人数の上限に達し、多くの落選通知を出さざるを得ませんでした。このタイミングでさらなる入場制限措置をとることはできない状況にあります」と厳しい現状を明かした。
「また、会場や県、市との協議に基づいて、今年はJR勝田駅および周辺の混雑を緩和するため、収容人数に対し例年以上の専用駐車場を用意し、車やアクセスバスツアーによる直行直帰を推奨しておりました。ただ、皆さんの宿泊や移動を含めた会場外での行動を管理することは、実質的には困難です」と運営にも限界があるとした。
フェスを開催するにあたり「開催地のご理解とご協力が何より大切です。まして、コロナ禍においてはなおさらです。コロナ対策と熱中症対策の両立を目指し、会場内での救護体制を強化してまいりましたが、地元病院・医療関係者のご理解・ご協力は欠かすことができません。医師会からの中止要請を重く受け止め、事務局内で協議を重ねた結果、ROCK IN JAPAN FESTIVALの開催を断念するしかないと決断しました」と開催中止を決断するまでの経緯をつづった。
総合プロデューサーの渋谷陽一は公式サイトにコメントを掲載。「『ロック・イン・ジャパン 2021』の開催は中止になってしまいましたが、各地で夏フェスは開催されます。絶対に成功してほしいです。音楽を止めない、フェスを止めない、という思いは多くの音楽ファンが持つ共通の思いです」とし、「コロナ禍にあって障害はありますが、あの祝祭空間を私たちは守っていかなければなりません。そんな思いでこの文章も書かせていただいています。いつも最前線で戦い、状況を切り開く覚悟で頑張ってきましたが、今回は思いはかないませんでした」と胸中を告白。
「『ロック・イン・ジャパン 2021』にむかうアーティストの気持ち、フェスを楽しみにしている参加者の思い、それを考えると何とも言えない気持ちになります。悔しいです。申し訳ありません。でも私たちはこれからも最高のフェスを作り続けます。今回のことで、その思いはより強くなりました。繰り返しになりますが、これから開催される夏フェスの成功を強く願い、応援したいと思います」とした。
同フェスにはKing Gnu、YOASOBI、back number、RADWIMPS、サカナクション、WANIMA、ASIAN KUNG-FU GENERATION、あいみょん、UVERworld、MAN WITH A MISSIONら多数のアーティストが出演する予定だった。
■日別の出演アーティスト
8月7日(土)
King Gnu、Cocco、櫻坂46、SUPER BEAVER、the HIATUS、宮本浩次、UNISON SQUARE GARDEN、WANIMA、藍色アポロ(RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2020優勝アーティスト)
8月8日(日)
ASIAN KUNG-FU GENERATION、[Alexandros]、KANA-BOON、sumika、BiSH、My Hair is Bad、マカロニえんぴつ、YOASOBI、The Shiawase(RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2020優勝アーティスト)
8月9日(月)
あいみょん、サンボマスター、10-FEET、東京スカパラダイスオーケストラ、NUMBER GIRL、back number、マキシマム ザ ホルモン、ももいろクローバーZ、あるゆえ(RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2020優勝アーティスト)
8月14日(土)
8月15日(日)
クリープハイプ、サカナクション、Fear, and Loathing in Las Vegas、04 Limited Sazabys、MAN WITH A MISSION、ヤバイTシャツ屋さん、LiSA、Little Glee Monster、あれくん(RO JACK for ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2020優勝アーティスト)
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