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柿の種、香り高いコーヒーに 廃棄もったいない、商品化:朝日新聞デジタル : comparemela.com
柿の種、香り高いコーヒーに 廃棄もったいない、商品化:朝日新聞デジタル
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特産の富有柿を使って柿酢の製造を手掛ける岐阜県海津市南濃町の「リバークレス」が、酢の製造過程で取り出す柿の種を焙煎(ばいせん)した「ハリヨの珈琲(コーヒー)」を開発し、販売を始めた。約2年かけて研究を繰り返し、ほのかな酸味を残した香り高いカフェインを含まないコーヒーだ。5年前にUターンした社長の伊藤由紀さんは「富有柿の魅力を種まで余すところなく楽しんでほしい」と話す。
伊藤さんは、名古屋大学大学院理学研究科を修了。就職難でもあり、専門とは異なる大手通信会社に就職してITを担当。7年間勤めた後、外資系コンサルタント会社に転職した。そこで培った経験を生かして、2007年にコンサルタント会社を設立し、ITを活用した事業の立ち上げや経営などに携わってきた。
11年ごろから、実家がある海津市へ週末に戻り、祖父が残した柿畑で作業をするようになった。「子どものころから土いじりが好きだった。仕事に疲れていて、いい気分転換になった」と振り返る。
5年ほど東京都と海津市を行き来する生活をしながら、「持続可能な事業がしたい」と考えていた。健康ブームもあり、もともと発酵に興味があったことから、富有柿を使った酢づくりに目をつけた。独学で実験を繰り返し、3年後にようやく商品化のめどが立った。水を一滴も使わず2年以上かけて発酵熟成させることで、香り高く、酸味とコクが生まれた。
16年5月、コンサル会社をたたみ、地元に戻り、柿酢の製造に必要な許可や設備を整えた。その年の秋から、規格外の富有柿約4トンを仕入れ、「ハリヨの柿酢」として年間約3千リットルを製造し、販売している。
最初は種も酢づくりに使っていたが、搾る際に機械に詰まるトラブルが発生。仕方なく柿から一つひとつ手作業で種を取り除くことにした。
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