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 「韓国の電機メーカーの日本法人で新卒を募集していたので、応募して正社員として働いていました。最初は日本のメーカーに半導体を売る営業職で入ったんですけど、社内は韓国からの駐在員の人がほとんどで、通訳や翻訳をする人がいなかったんですね。それで私が兼務することになりました。具体的には、商談の通訳や書類の翻訳、プレゼン用の資料作りなどです。社員も日本語はある程度できるんですけど、新商品の説明会や大事な商談といった時には通訳、翻訳が必要だということで。それが、この仕事との出会いでした」
 ――カナダラから始めて4年で、しかも専門的なトレーニングを受けずに通訳を務めるのは、かなりハードルが高い印象です。
 「そうですね。だから働きながら夜に通訳の養成学校にも通い始めました。半導体って金額が半端じゃなくて、高額な商談をこんな学習歴4年の人間が通訳するというのはすごく怖かったです。養成学校ではノート筆記の仕方など、技術的な勉強をさせてもらいました。仕事が終わったあと、週1回、2時間の授業でしたが、求められる高度なレベルと自分の実力との差が大きくて、途中からは2校に増やしました。当時は夜中までの残業も普通で、宿題もあるので、結構忙しかったですね。その時はやりたくてやったというよりは、必要に駆られて仕方なく始めたという感じです」
 ――会社員生活をへて、フリーランスを志したきっかけは何でしたか。
 「そういう生活を続けるうち、自分が主体的に何をしたいのかということを考えるようになりました。そうした中で、もっと体系的にきちんと韓国語を学んで、教える仕事をしたいと思うようになったんです。会社を辞めて韓国の大学院に進学し、韓国語の教育学を専攻しました。そんな時、韓国文学を国外に紹介する政府機関・韓国文学翻訳院が毎年選ぶ『翻訳新人賞』の募集をたまたま見かけたんです。課題作は『アンニョン、エレナ』という作品だったんですが、どんな本なんだろうと思って本屋さんで手に取ってみたら、内容にすごくひかれて。まさか受かるとも思わず、応募してみたら、新人賞に選んでいただけたんです」
 「ちょうどそのころが日本に帰国する時期と重なり、韓国文学を通じてSNSでつながっていた出版社の社長に声をかけていただいたんです。東京の出版社で、現在は神保町で韓国書籍専門のブックカフェ『チェッコリ』を運営している会社です。韓国文学を通じて意気投合し、一緒に何かやれることをやっていきましょうという感じで走り出しました。そこから、韓国語を教える仕事をするつもりが、だんだん翻訳が主軸になっていきました」
 「そうですね。最初は下訳や共訳から、少しずつチャンスをいただいて。韓国の作家を招くイベントもお手伝いさせてもらいました。裏側から見えるものもあり、とても楽しかったです。3年ほどそうした下積みをして、初めて1人で翻訳を手がけたのは2014年の人文書でした。その年に発生したセウォル号沈没事件に関する『降りられない船-セウォル号沈没事故からみた韓国』(クオン)という本です。その後、翻訳の仕事をメインにしつつ、講師の仕事も少しずつ増えていきました」
 ――これまでに翻訳した作品はどれくらいですか。
 ――そうして韓国語のプロの道を歩んでこられたわけですが、それだけの語学を身につけたコツは何でしょうか。
 「まずはスクリプトを見ずに音を聞いて、同じ速さで発音できるようになるまで繰り返す。それができるようになってきたら、意味を考えながら発声し、わからないところがあればスクリプトを見て、辞書で意味を確認するという流れです。その後、今度は韓国語を聞きながら、同時に日本語訳を口に出す練習もしました。同時通訳のようなイメージですね」
 ――通訳には幅広い語彙(ごい)力も求められますが、語彙を増やすために工夫したことはありますか。

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