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交通安全ゆとり号で運転適性検査を受ける43歳(左)と25歳
 事件事故を担当する中年記者(43)は入社以来20年間、ほぼ毎日ハンドルを握っている。運転には多少の自信はあるものの先日、高齢者の重大事故や免許返納の取材をしながらふと思った。自分の運転は本当に大丈夫なのか―。年齢が高くなれば反応速度やハンドル操作の正確性は落ちるといわれている。客観的な評価が必要だろう。そこで4月に入社した記者(25)を誘い、県警の「交通安全ゆとり号」で適性検査を受けてみた。
 手指を消毒し乗り込んだゆとり号には6台の検査機器が並んでいた。シートに腰を下ろし、ヘッドセットを装着、ハンドルに手を置く。最初は「単純反応検査」。画面に直線道路が映し出され、黄色のマークが点灯したら素早くアクセルを離し、再びアクセルを踏む。続く「選択反応検査」では黄、赤、緑のマークに応じて、アクセルやブレーキを操作する。ここまでの手応えは悪くない。
 連続して左右に曲がる道路を走行する「ハンドル操作検査」を終え、「注意配分・複数作業検査」に臨む。これまでの検査を一度に行うもので、マークが表示される箇所は一定ではない。ハンドル操作も加わり、結構難しい。「あれ?」「おかしい?」と声が漏れる。新人記者も首をかしげている。
 県警は2009年11月から20年12月までに「ゆとり号」の検査を受けた2万9997人(うち65歳以上1万2972人)の結果を分析し、まとめた(グラフ)。年齢が上がるにつれ、危険を察知してから反応するまでの時間が長くなり、反応の正解率は50代まで90%台だが60代を過ぎると大きく低下していくことが分かる。ハンドル操作も年齢が高くなるにつれて、道路中心からのずれが大きくなる。注意配分・複数作業検査でのずれを見ると、30歳未満と30代の平均は23センチだが、70~74歳は58センチ、75~79歳は75センチ、80歳以上は90センチとなる。
 検査は説明を入れて約40分で終了した。反応の速さやハンドル操作の正確さなどを5段階で評価した診断票がその場で手渡された。「上から2番目くらいかな」と期待しながら総合評価欄に目をやると、書かれていたのは2人とも「普通」。最後のテストのハンドル操作のずれは中年記者が34センチ、新人記者は35センチと同年代と比べて「やや注意」の判定だった。修了証を受け取った2人は今まで以上に慎重な運転を誓い合った。
 ゆとり号は集会所や事業所に無料で出向く。検査は運転免許を持つ人であれば誰でも受けられる。県警交通企画課交通安全教育係長の富樫健一警部補は「自分の運転のくせを知り、安全運転に役立ててほしい」と話す。申し込みは最寄りの警察署の交通課か、県警交通企画課023(626)0110。
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