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2021/7/7 09:27
以東岳に続く尾根を歩く縦走パーティー。稜線上は霧に包まれていた
 大鳥小屋を後にした一行は「タキタロウ伝説」が残る大鳥池の脇を抜け、分岐路北側のルートを進んだ。急傾斜のブナ林。2時間ほどで標高500メートルを稼ぎ、たっぷりと汗をかかされる。次第にブナ林は背丈の低い樹林帯へと変わり、高山の様相を呈してきた。
 ただ、この日の稜線部は終日強風が吹いて白いガスに包まれ、寒さを覚えるほど。視界がきかず、眺望はとても楽しめそうにない。「半径10メートルの世界」に目を向けることに集中した。足元ではチングルマやニッコウキスゲ、ウラジロヨウラクなどの高山植物が山を彩っている。朝日連峰は「花の山」でもあることを実感する。
 オツボ峰近くにモコモコとした見慣れない白い花が群生していた。「4、5年に1度の周期で一斉に咲くという珍しい花で、今年は『当たり年』だと山仲間も言っている。色鮮やかな高山の花々の中で、それを引き立てる存在だと思う」とガイドの吉田岳(たかし)さん(52)。記者も初めて見るコバイケイソウの花。思わずシャッターを何度も切った。
 眺望以外の山の楽しみがもう一つある。「食」である。秀逸だったのが以東岳近くに立つ以東小屋での昼食、過去の縦走メンバーの中でも1番人気があるサンドイッチだ。トマトやキュウリ、ハム、マヨネーズなどを各自が自由にパンに挟むスタイル。重い荷物を背負う学生たちからは「信じられないくらいうまい」と感激の声が上がった。
 野呂裕樹さん(27)と原俊英さん(21)=ともに山形大=は、ホンジュラス、パプアニューギニア、インドネシアのコーヒー豆を持参。この日の目的地である狐穴小屋で次々にこだわりの豆をひき、一行に振る舞ってくれた。山で冷えた体に温かいコーヒーは染みわたるようなおいしさだった。
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